【YDN】類似ターゲットリストに新機能が追加!その内容とは?
Yahoo!JAPANは、YDNのサイトリターゲティング機能において、「ターゲットリスト(類似)」のサイズ(類似度)を段階的に調整できる機能を、2018年8月8日から開始することを発表しました!今回はこれについての詳細と使い方、あとはYDN「類似」について書いていきたいと思います。
類似とは?
「類似」とは、抽出の基となるターゲットリストを設定し、そこに訪問した過去のユーザーと共通する特徴を持ったユーザーに広告配信をする機能です。
例えばあなたのサイトのトップページの訪問者をターゲットリストとして類似を作成した場合、
「あなたのサイトのトップページを訪問する属性と同じタイプ」のユーザーに広告配信しますよ、というのが「類似」というものです。
主に「新規ユーザーの開拓」を目的として使用されている機能となっております。
抽出する類似ユーザーの類似度の調整が可能に
今回の変更で、ターゲットリストから抽出できる類似ユーザーのリストがひとつしか作れなかったものが、類似度(1~10)から類似ユーザーのサイズを段階的に調整できるようになります。
サイズは1~10までの10段階で、数字が1に近づくほど類似度が高く、10に近づくほど類似度が低くなります。類似度が高いほどリーチできるユーザー数は少なくなります。
それに合わせて、類似の作成上限が上昇します。
・ターゲットリスト(類似)の作成上限数が10?100
・基となるターゲットリストから作成できるターゲットリスト数が1?10
また、既に作成済みの類似ターゲットリストは、類似度「10」に設定されるとのことです。
1に近づけるほど、自社サイトに類似したウェブサイトを訪問したユーザーに似た特徴のユーザー対して広告を配信するということになりますが、、
もしかしたら「競合他社の客を横取り」するような中身の配信になるのでしょうか!?何という特定秘密ターゲティング機能。
YDNの類似の精度は良くない?
FacebookやGoogleでは、類似ユーザーへの広告は精度がなかなかで良い結果が出ることが多いそうですが、YDNの類似は精度が低いじゃないかという印象があります。
実際に、web上でこんなデータを見つけました。
案件はとあるイベントの告知
コンバージョン計測は無し。イベントLPのクリック最大化が目標
リマケのリストはサイトTOP訪問ユーザー(イベントLP訪問ユーザーは除外)
配信メニューはリマケ、シミラー、インタレスト、ブロード配信(ターゲティング無し)
引用元;リスティング広告知っ得ブログ
GDNとYDNでは、「シミラー(類似)」と「ブロード」のクリック率に明確な差が出ていますね。
おそらくここが精度の違いが出ている箇所と思われます。
筆者の経験上でも、この傾向は見られました。「入札単価1円の差で動きが活発化」するほぼブロード配信状態で、IMP,PVがかなり増えるものの、CVには繋がらないケースがありました。
「類似」とはあくまでもYahoo!が「類似だよー」と思い込んだユーザーなので、その精度にはムラがあるということです。
類似度の使い方
とはいえ、上記にも書いた通り今までの類似度が「10」なら、「1」に近づければ新規ユーザーの獲得に繋がるかもしれません。
このシステムが開始されたら類似度1が良いのか、4が良いのか、実際に運用して確かめてみましょう。そこで1度に複数のターゲットリストを作成します。
例えば、「1」と「2」と「3」の3つの類似ターゲットリストを作成します。
しかし個別にターゲットリストを作成すると、「3」の範囲に「1」のユーザーが含まれている可能性があり、効果の検証がしづらいです。
そのため、「3」の配信では「1」と「2」を除外設定して配信しましょう。
このような感じでテスト配信してみてどうなるか、といったところです。
類似ターゲットリストを作成する時の注意点
1.元となるリストの質
類似ターゲティングは、ユーザー層を”広げる”もので、元のリストより低いCPAで回収できる可能性は低いです。
思うような成果が出ない場合、元となるリストを小さくしてみるのは一つの良い施策でしょう。
例えば、”自社サイトにアクセスした全ての人”をリストとして使っている場合、”公式に遷移した人”のリストに登録すれば、より高い費用対効果が見込めます。
2.リストの量
元となるリターゲティングリストの量には下限があります。
質の高いリストを使うべきという話をしましたが、あまりに絞りすぎ、ターゲットが少なすぎても類似ターゲティングリストを作る事が出来ないことがあります。
YDNでは元リターゲティングリストに過去28日間に登録されたユーザー数が100以上である必要があります。
自サイト訪問者の除外
上記で紹介した類似の画像を見れば、「赤い枠」に「サイト訪問者」の一部が含まれています。
つまり、「すでに訪問したユーザー」にも配信されている場合があるということです。
この場合は除外設定で、類似ターゲットリストから「サイト訪問者」を除外しましょう。
そもそも「類似ターゲットリスト」からの除外設定は正しく機能するの? という不安はありますが、これによって「訪問者」を除外し「類似ユーザー」に対して広告配信することが可能になるはずです。
まとめ
今回はYDNの類似と新しい機能について書いていきました。
うまく使いこなせば、新規見込み客へのアプローチが可能です。
類似度の新機能については、テスト出稿で様子見しながら広げたほうが賢い運用になりますね。
配信する際はポテンシャルを引き出す為にも、正しい設定を心がけましょう!