ノンデザイナーでも最低限抑えておきたいバナー訴求文デザインのコツ
バナー構成の3大要素(配色・素材・訴求文)のうち、最も重要なのは訴求文です。
- バナーの訴求文が思いつかず、無駄に時間がかかる
- 文字をどうデザインしたら伝わりやすいか分からない
という方に向けてバナーの訴求文を決めるコツ・伝わりやすいように見せる文字デザインのコツをご紹介します。
バナーの訴求文について悩んでいる方は必見です!
良いバナー訴求文の定義とは
文字デザインのコツに入る前に、そもそも質の良いバナーの訴求とは何なのか、質の定義を把握しておきましょう。
バナーの最大の目的は「訴求を分かりやすく伝えて、クリックしてもらうこと」です。
極端な話、配色・素材選定がイマイチでも訴求文がピッタリ合っていれば、広告バナーとしての目的は果たせます。
逆にどんなにキレイなデザインでも、訴求文があっていないとクリックされず、クリックされたとしてもLPと内容があっておらず無駄クリックに終わります。
バナーの訴求文は、リンク先のLPと広告文章にマッチしていることが大前提です。
例えば、LPと広告文章の内容が「ウォーターサーバーの比較」の場合、マッチしている訴求はシンプルに「ウォーターサーバー比較」です。
これを「ウォーターサーバー ランキング」などにしてしまうと、以下のような機会損失の繋がる可能性が高くなります。
「最も人気の高いウォーターサーバーを探している。ウォーターサーバーランキングと書いてあるバナーをクリックしたけど、比較一覧が並んでいるだけでどれが一番人気か分からない。他の広告見てみよっと」
購買欲の高いユーザーが来てくれたのに、もったいないですね。
実はこういうケースは初心者にありがちなことで、ランキングと書いたほうが訴求が強そうだからという理由で決めていたりもします。
「広告バナーの訴求文は、リンク先のLPと広告文章にマッチしているか」
訴求文を考えることは、この点を必ず意識しましょう!
伝わりやすい訴求文を考えるコツ
広告バナーでは、限られたスペースの中でいかに分かりやすく訴求を伝えるかが重要になります。
どういう事を意識して訴求文を考えればいいか、説明していきます。
メインキャッチとサブテキストを決めるとまとまりやすい
広告バナーの訴求文を考える時は、メインで訴求したい内容とそれを補足する文章を考えるとまとまりやすいです。
例えば、今日中にお金を借りれるということを訴求したい場合
メインキャッチ:最短即日
サブテキスト:最短30分で審査結果が分かる
ここではサブテキストで、メインキャッチの根拠となる情報を補足しています。
どちらも訴求に一貫性があり、ターゲットユーザーに刺さりやすい訴求文となります。
商品説明でなく、ベネフィットを伝える
人が商品やサービスを購入する根本的な理由は、その商品が欲しいからではなく、
その商品を手に入れることでどういう体験ができるか(ベネフィット)が動機付けとなります。
その為、訴求内容は商品説明ではなく、ベネフィットを伝えるようにしましょう!
極端な例だと、
「このサプリメントには、脂肪燃焼に効果的な10種類の薬用成分がはいっており、長年の研究によりついに製品化に成功しました」と商品説明をだらだら訴求するよりも
「飲んだら痩せる!」と端的に表現したほうが、痩せたいという願望にたいして伝わりやすい訴求文になります。
※実際は「飲んだら痩せる」は薬事法的にNGです。
できるだけ端的に表現する
最初のうちにやりがちなことが、訴求する情報は多いほうが良いと思って、
とにかく情報を多く乗せてしまう人が多いです。
一貫性のある訴求で意図して文字量を多くするならいいですが、あれもこれもと情報を乗せるのはやめましょう。
「訴求内容は多ければ多いほど、メインで訴求したい内容が伝わりにくくなる」
ということを覚えておいてください。
また、文章が長くなるとき出来るだけ短くならないか考えるクセをつけましょう。
言い回しを変えてみたり、不要な接続詞を消したりすることで、より端的に表現できます。
訴求は具体的に、数字を使うと効果大
訴求内容は具体的であればあるほど伝わりやすくなります。
例えば、
「過去最大級の割引」
「最高90%OFF!」
どちらも割引を訴求する文章ですが、90%と書かれているほうが具体的で安いイメージが伝わりますね。
日本人は集団心理に弱く、「みんなが良いと言っているなら良いだろう」と影響される人が多いです。
ランキング1位や、〇〇万の実績、〇秒に1個売れている、など具体的にどのくらい人気があるということを訴求できる商材であれば、積極的に訴求文にしましょう。
伝わりやすい訴求文にデザインするコツ
ここまでが、バナー訴求文のデザインをする前に、訴求文を決めるコツをご紹介してきました。
ここからは、バナーの訴求文を伝わりやすくするデザインのコツをご紹介します。
デザイン一つで同じ訴求文でも協調して見せたり、抑えて見せたりすることができます。
ジャンプ率を意識する
ジャンプ率とは、最も大きいテキストと最も小さいテキストの大きさの比率の事を言います。
ジャンプ率が大きいほど、ダイナミックで目を引き最も伝えたいことを効果的に伝えることができます。
逆にジャンプ率が小さいほど落ち着いた印象を与えます。
ただし、ジャンプ率の大きさは訴求するターゲット層や訴求内容に合わせる必要があるので、
なんとなく目立つからという理由でジャンプ率を大きくするのはやめましょう。
クリックしてもらうことが目的のバナーは、ジャンプ率を高くするのが一般的ですが、
高級商材や品のある訴求をしたいときはジャンプ率を極力抑えたほうが訴求が合います。
バナーに入れることのできるテキスト量には上限があるため、
ジャンプ率を高くするほど文字量が少なくなり、結果として端的に訴求を伝えることができます。
可読性を確保する
デザインにおいて、文字の読みやすさ(可読性)を確保することは必須条件です。
文字は他の色との組み合わせ一つで、見やすくも見にくくもなります。
一般的に可読性の高い文字にするためには、トーン差をつけることで簡単に実装できます。
このように、
可読性の低い文字の組み合わせは、「低明度・低彩度 × 低明度・低彩度」または「高明度・高彩度 × 高明度・高彩度」
という共通点があります。
明度・彩度・トーンなどイマイチ分からない人は、この記事で確認してください。
また、文字の周りに枠線をつけることで可読性を確保することもできます。
さきほど紹介しました低彩度の低明度の可読性の悪い組み合わせが、文字の周りに白の枠線をつけるだけで一気に読みやすくなりました。
背景に写真を使う場合に特に有効で、写真の色味と同系色の色を使いたい場合でも、しっかりと可読性を確保できます。
Youtubeのサムネなどにもよく使われている手法ですね。
フォントを意識する
フォントを変えるだけで、可読性や視認性、フォントが与える印象が違ってきます。
フォントの種類は数多くありますが、使用頻度の高い「ゴシック体」「明朝体」の2つを押さえておきましょう。
ゴシック体
ゴシック体は文字の太さが均一というのが特徴で、視認性(一目で内容を認識できる度合い)が高いため、バナーには最も使いやすいフォントです。
最初のうちは下手に変わったフォントにするとデザインが難しいため、ゴシック体を使うのが無難です。
また、太ければ太いほど視認性が高くなるので、訴求したい強さに合わせて太さも意識しましょう。
明朝体
明朝体は線の太さに強弱があり上品に見えるのが特徴で、可読性が高いフォントです。
ゴシック体に比べるとインパクトに欠けるものの、高級・品のある・女性向けなどの商材には最も適しています。
タイポグラフィーを意識する
タイポグラフィーとは、文字をキレイに読みやすく見せる概念です。
タイポグラフィーを突き詰めればかなり奥が深くなるので、次の2つを最低限覚えておきましょう。
行間
行間とは文章の行と行との間の広さのことです。
行間は広くなるほどゆったり見せることができ、狭くなるほど強調して見せることができます。
ただ、広すぎたり狭すぎたりすると逆に読みにくくなってしまうので注意してください。
バナー制作ではサイズが決められているため、枠内に文字を収めるため行間を狭くすることが多いです。
カーニング
カーニングとは文字間隔を調整することです。
Photoshopなどでテキストを入力すると、デフォルトで文字と文字との間に間隔がついています。
文字間隔が狭くなるほど訴求が強くなり、間隔が広いほどゆったりと見せることができます。
まとめ
伝わる訴求文を考えるのは専門的なスキルがいると思っている人も多いですが、
広告バナーの訴求文に関してはキャッチコピーのような芸術的な文章は必要ありません。
今回ご紹介しました、最低限の知識があれば誰でも伝わる訴求バナーが作れます。
繰り返しになりますが、広告バナーの訴求文は飛び先ページと広告文の内容にマッチしていることが最低条件です。
その上でより伝わりやすいデザインにするにはどうしたらいいか、競合サイトのバナーを参考にしたり、とにかく作ってみてノウハウを貯めていきましょう。