購買心理を利用したランディングページのストーリー設計まとめ | アントプロダクション株式会社

購買心理を利用したランディングページのストーリー設計まとめ

「ネットショッピングを見ていて、そこまで欲しくなかったのに買ってしまった。」
「ページを読み進めていくうちに買いたくなってきた」
などの経験はだれしもあると思います。

これらは全て購買心理を利用したストーリーがしっかりしているという共通点があります。

今回は、ユーザーの購買心理を活用したランディングページのストーリー設計の手法を、具体例を交えてご紹介していきます。

ランディングページのストーリーとは?

ランディングページのストーリーとは、ターゲティング設計とコンテンツ設計をもとに、
どのような「軸と展開」で商品やサービスを訴求するかという流れのことです。
同じ商品やサービスを訴求するにしても、ストーリーが違えばまったく違う訴求になり、コンバージョン率に大きな影響を与えます。

ランディングページ制作の流れ

ランディングページを作りなれてない人は、情報だけを箇所書きで並べたようなコンテンツになってしまい、説得力がない・結局何が言いたいか分からないようなページになることがよくあります。
ストーリーというと脚本みたいに難しそうというイメージを持つ人も多いですが、
ランディングページのストーリーは大体構成が決まっています。

どのような構成があるのか?商品の購買心理を利用したストーリー構成をいくつかご紹介していきます。

購買心理を利用したストーリー構成

PASONAの法則

消費者の購買心理プロセスを反映した、マーケティングの基本といえるストーリ構成です。
ネット広告やDM、セールスレターなど幅広く使われており、比較的作りやすいストーリー構成です。

Problem:問題を提起する
Agitation:問題を炙り出し、あおりたてる
Solution:解決策の提示と証拠
Narrow down:限定、緊急、絞込み
Action:行動を呼びかける

AIDAの法則

AIDAの法則は、アメリカの広告研究家セント・エルモ・ルイス氏が、1898年に明確化した消費者行動のプロセスです。
比較的少ない情報量で、すぐに行動に移してほしい場合によく使われます。

Attention:注意を引き付ける訴求
Interest:興味を引く(ユーザーが共感するようなコンテンツ)
Desire:欲求を満足させる情報を提示する(口コミ・利用実績など)
Action:行動を呼びかける

BEAFの法則

BEAFの法則は、来店客の心理に即して提案するセールストークによく使われています。
商品の品質に関する構成が多く、商品情報をしっかり伝えたいけど、購入メリットを最も訴求したいという場合に適しています。

Benefit:購入メリット・ベネフィット(利用したらどうなるか結果を端的に表現して興味を引く)
Evidence:論拠(そう言い切れる根拠を提示して、信憑性をもたせる)
Advantage:競合優位性(品質、価格、利便性など世間の相場と比べてアピール)
Feature:さまざまな特徴(色、サイズ、賞味期限、内容量、素材、成分など)

ストーリー構成の基本原則

先ほど紹介しましたストーリー構成は、それぞれアプローチの順番が違うだけで、最終的に商品購入に落とし込むというゴールは共通しています。
そのため、ストーリー構成で重要な箇所も共通しています。
基本的な5つの基本原則をみていきましょう。

どのストーリーも冒頭のファーストビューが最重要!

ユーザーは自分に関係ない・問題を解決できない・求めている情報と違うと判断した瞬間、すぐにページを離れて他のサイトを探します。
そのため、ランディングページはファーストビューのコンテンツが最も重要です!

問題定義・注意喚起・購入メリットなど訴求の内容は状況によりさまざまですが、
共通することは「ターゲットに合った訴求を具体的、かつ端的に伝える」ということです。

例えば、育毛剤のランディングページの場合、
「薄毛を直したい」と思ってページに入ってきた人に対して、
「副作用の心配のない安全成分のみ配合」や「1日〇円で無理なく続けられる」などの訴求は「薄毛を直したい」というニーズを直接解決できない枝葉の情報で、ファーストビューには不適切です。

この場合、「薄毛対策はこれ一本で完璧!30日で気になる部分がフサフサに?!」などがターゲットに合った訴求になります。

また、端的がいいからといって、「安い、簡単」などの一言訴求も訴求としては不十分です。
その場合は、「だから何?」と考えてみると、具体的にユーザーがシーン描写まで落とし込める訴求になります。

例)
安い → 「だから何?」 →  安いから毎日続けられる
組み立て簡単 → 「だから何?」 → 組み立てが簡単だから女性でも楽々設置できる。

訴求と根拠は1セットで考える

「とにかくすぐに購入したい!」という温度感MAXの人を除き、一般的に商品購入を検討している人は、不安や疑問も持ち合わせています。
そのため、「業界最安値!」などの訴求をしても「なんで安いの?」「安いのは分かったけど品質悪いんじゃないの?」などの疑問が出てくるのは当然です。

なので、「業界最安値!」と言い切って終わるのではなく、それを証明する根拠をストーリーに入れるのはランディングページの基本です。
例えば、ランディングページでよくある「こんな悩みありませんか?」→「〇〇なら解決できます!」→「なぜならば・・・」といのも訴求に対する根拠の1セットのストーリーです。

どこまで詳しい根拠を書くべきかは商品やターゲットによって異なりますが、BtoBの商品に関してはより詳しい根拠がないとコンバージョン率が悪い傾向があります。

主観は捨てて、常にユーザー目線で考える

「書かなくても分かるだろう」「あまり詳しく書かなくても分かるだろう」という自分の主観でストーリーを考えるのは危険です。
ユーザーとあなたの商品への理解度は違います。
理解度が違えば、必要な情報も違ってきます。

必要な情報がないと、それが原因で購入まで踏み切れない場合も往々にあります。
常にユーザー目線でストーリーを考えましょう。

ストーリーができたら、商品のことをあまり知らない人に一度見てもらいフィードバックをもらうと効果的です。

ストーリーはユーザーの購買心理プロセスの対話

ストーリーは対話形式で考えると、必要なコンテンツが出やすくなります。
具体的には、「YES、BUT(〇〇なのは分かった、でも〇〇は?)」で考えてみましょう。

例)
ページ:朝晩使うだけで、薄毛が治る人が続出!(キャッチコピー)
ユーザー:続出する人がいるのは分かった。でもなんで?(疑問)
ページ:なぜならば、この育毛剤は〇〇だからです。あの有名人も愛用しています。(根拠)
ユーザー:ふーん。すごいのは分かったけど、高いんじゃないの?(値段の不安)
ページ:今だけ限定価格の〇円!1日〇円なので、無理なく続けられます!(根拠)
ユーザー:でもアマゾンとかネットショップの方が安いんじゃない?(疑問)
ページ:このサイトから購入するとキャンペーン価格になるので、ネットショップより安いですよ

落としどころは複数設置する

ユーザーはどの段階で商品の購入意欲が高まるか分かりません。
そのため、いつでも購入できるように、ストーリーの所々に落とし込み要素(コンバージョンポイント)を設置しましょう。

ストーリー参考例

実際に、育毛剤のストーリ-をPASONAの法則に落とし込んで考えてみました。
ターゲット:「薄毛が気になっている20代男性」

■ファーストビュー

【ベネフィットが伝わる内容】
薄毛対策はこれ一本で完璧!30日で気になる部分がフサフサに?!

■Problem:問題を提起する

【問題を提起して共感を狙う】
こんな悩みありませんか?
・異性からの視線が気になる
・将来本格的にハゲないか心配

■Agitation:問題を炙り出し、あおりたてる

【あおって危機感を持たせる】
薄毛はほっておくと悪化するばかりで直りません!
25歳で薄毛になれば、早ければ45歳くらいには光沢を放つハゲ頭になってしまう恐れがあります!
早めに対策しないと手遅れになりますよ!

■Solution:解決策の提示と証拠

【解決策の提示】
そんな薄毛の人も安心してください。この育毛剤なら薄毛の悩みをすべて解決できます!

【証拠や著名人を使って信憑性を出す】
20代の薄毛の原因のほとんどは〇〇ですが、この育毛剤は〇〇の成分が他社と比べ物にならないほど含まれているので効果があるんです!
あの有名人も愛用しています。

■Narrow down:限定、緊急、絞込み

【限定感を出す】
この育毛剤、発売と同時にSNSで話題になりあっという間に完売してしまいました。
今回数量限定で販売いたしますので、先着順でなくなり次第終了となります!

■Action:行動

【行動喚起で落とし込む】
一度死んだ毛根は二度と蘇りません。手遅れになる前に、今すぐ薄毛対策をはじめましょう!

このように構成に落とし込むだけで、薄毛が気になっている人に対して訴求力のあるストーリーができました。
※薬事法で「絶対」「効く」などの断定表現はNGです。上記の例は分かりやすくすために、あえて露骨な表現をしています。

これだけの文章だと胡散臭さが満載なので、実際にはこの後ストーリーの骨組みに対して必要な文章を補強していく流れになります。

まとめ

ランディングページのストーリーの組み立て方は、お分かりいただけたでしょうか?

慣れないうちは今回ご紹介したような、ストーリー構成のテンプレートを使うようにしましょう!
しかし、あくまでテンプレートなため、商品によっては「この部分はいらない」「ここはストーリーの順番を逆にした方が伝わる」など出てくると思います。
その際は必要に応じて調整してください。

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